40:あれから10年。歴史は繰り返す

40:あれから10年。歴史は繰り返す

 

術後10年が経とうとしています。
後遺症も何もなく肛門は完治しました。

 

後から発覚した肛門周囲膿瘍の所も
痔瘻にはなっていないようです。

 

術後に生まれた長男を頭に三人の子宝に恵まれ
いつしか痔瘻の事も記憶から薄れ
平穏な日々を過ごしていました。

 

そんなある日、小学生の次男が言いました。

 

次男「おしりが痛い。何か出てて痛い。」

 

刹那、小学生の時に肛門にイボができた記憶が蘇ります。

 

妻「パパに見てもらった方がいいんでないの」

 

次男をトイレに連れて行って
肛門を見ることになりました。

 

 

前屈みになる息子の肛門を観察する父親の姿。

 

感じるデジャヴ、いわんやそれは真実の記憶。

 

そう、それはまさに
30年前の私と今は亡き親父の姿そのもの。

 

刻を超えてシンクロする血の奇跡。

 

そして次男の肛門にはぽっこりした
イボのような物が出ています。

 

忌々しい歴史が繰り返されるというのか。

 

次男「押すと引っ込むんだよ。」

 

(この子は知っている!)

 

教えなくても
押したらイボが引っ込む事を
次男は知っていました。

 

(この子ならきっと大丈夫だ。)

 

私「たいした事ないから大丈夫だよ」

 

私の親父がそうした様に
不安を煽らない様、優しく声をかけてあげます。

 

結局、その後肛門の事は何も言わなくなり
イボも出てこなくなったようで、
我が家から肛門の話題は徐々に消えていきました。

 
 

これで私の痔瘻との戦いはひとまず幕を下ろします。

 
 

将来、子供の誰かがを煩った時には
私の経験を語り
肛門の病気は決して恥ずかしい事ではない
早めに受診すればきっと完治する事を
伝えてあげたいと思います。

 
 
 

そして最後にこう言うのです。

 

「七転八倒の苦しみだった」

 

 
 

 

そんな所は遺伝しなくても良い。

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